<6月家族会報告>

☆6月17日㈯ ポールさんのお話し(相模原ダルク プログラムディレクター)

☆参加者:18家族22名(初3家族4名)

☆見学者:東京保護観察所立川支部より4名

 

依存症は病気です。病気だから回復出来る。家族の方は希望を持ってください。

依存症はどんな病気か? ①重篤で進行する病気。止めていても進行する。②慢性の病気。脳の病気で手術は出来ない。③死に至る病気。人間関係を断っていく。放っておけば、人間として生きられない。依存症は、個人差は有るが、予測可能な経過を辿ります。治らないが、治療をすれば回復はします。社会復帰も出来ます。

どんな人が依存症になるのか? 原因は解っていません。自分の価値観と行動の葛藤が有る人が依存症になり易い。葛藤や善悪の観念の無い人は依存症になりにくい。葛藤の有る人、善悪の観念の有る人が、進行を止めて回復の道を歩み始める。しかし、本人は病気のために自分で病気に気付けない。依存症は、否認の病気といわれる。周りの人=家族が主導権を握り、危機を利用し、介入すること。

脳の病気(アレルギー=渇望)+感情の病気(強迫観念)=依存症。感情の病気の一つにスティグマが有る。烙印(らくいん)、レッテルのこと。「ダメな奴」「意志が弱い」「人間が腐っている」など。「金遣いが荒い」から始まり、色々なことを言われる。自分の母親から、こういう言葉を浴びせられると、心に残り、苛まれていく。負の感情の塊が怒りに火をつける。その時に脳の病気が一緒になって、無意識の内に依存対象に手を出す。

本人の回復への道。①順番が大事です。身体の回復→脳の回復→心の回復→人間関係の回復。②必要な道具とは? 仲間と12ステッププログラム。同じ苦しみを持った仲間が集まって共に助け合い、共に行動することによるグループセラピー。正直さとやる気、開かれた心を取り戻して、病気の自分を知っていく。③サポートしてくれる施設、スタッフと一緒に回復していく。治療に入り、少しずつ少しずつ社会復帰のためのトレーニングをしていく。長期離脱症状を克服して、交差依存に注意していく。④12ステップとミーティング、そして個人カウンセリング。

病気のことを知ってください。自分のやったことを明らかにしてください。