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  <7月家族会報告> 30年7月21日(土)午後1時半~5時 21名参加(16家族) 初参加4名(3家族) 講師 水澤都加佐先生(カウンセラー。Healing and Recovery Institute 代表) &n […]

7月家族会

 

<7月家族会報告>

30年7月21日(土)午後1時半~5時 21名参加(16家族) 初参加4名(3家族)

講師 水澤都加佐先生(カウンセラー。Healing and Recovery Institute 代表)

 

高澤:梅雨が明けたら西日本の豪雨。そして異常高温続きですね。皆さまも熱中症には十分ご中い下さい。ニュースレターにも載せましたが、農業プログラムを始めました。キュウリやナスなど素晴らしい野菜がたくさん取れました。メンバーは外でできる畑作業を童心に帰って喜んでいます。今日は畑作業の指導をしてくださっているご家族が参加されています。この場を借りてお礼申し上げます。

今日の講師の水澤先生は、スタッフのカウンセリングでお世話になっています。ニュースレターにも入れましたが9月15日~18日「家族と子供のためのプログラム」というワークショップを主催されます。スコット・ジョンソンやジェリー・モーといったアメリカでは有名な先生方が来日されます。ダルクからも2名参加しますが、まだ席がありますのでご家族の方も参加できます。よろしかったらご連絡下さい。

 

水澤:印刷資料「依存症は、どういう病(やまい)か」17p

今日はきわめて基本的なお話をします。資料を用意しました。依存症にもいろいろありますが、一番古いのはアルコール依存症ですね。新しいのはインターネットやゲーム依存でしょう。摂食障害も依存症と考えられています。摂食障害は面白い病気です。ある南の島国がありまして、女性は小太りが美人で、男性はお相撲さんみたいな人がイケメンなんです。国連統治下で電気が通りましてとても便利になりました。生活が文明化されました。ところが女性の拒食症が出てきてしまった。なぜかと調べたら、テレビや映画が見られるようになりまして、出てくるヒロインはみんな痩せて細い人たちなんですね。新しい文化が入ってきたら、みんなそれに影響されて痩せたくなった。このように依存症は文化の影響をうけます。

一番大事なことは「依存症は病気だ」ということです。「慢性の病気」です。「強迫性の病気」です。取りつかれたように酒を飲む、薬を打つ、パチンコに行きます。「治癒しない病気」です。お酒をふつうの人のように楽しく飲むことができなくなってしまう。パチンコを時々ということはできなくなってしまう。しかし、酒やパチンコはなしで生きる事はできます。無しでも生活できるようになる。それを回復といいます。「治癒しないけれど回復する病気」です。

家族会には親の立場の方が多いですね。ここに妻の立場の方はいらっしゃいますか?いませんね。なぜだと思いますか?家族会は圧倒的に親の立場の方が多い。それはどこかで責任を感じているのです。自分の子育てに間違いがあったのではないかと感じている方いらっしゃいますか?ほとんどの方がそうですね。そうですね。

「依存症の原因」は3つです。まず「一定以上の飲酒、服薬、ギャンブル」。やりすぎちゃった、はまっちゃったということです。次に減らせない病気ですがこれには「遺伝の要素」が高い。両親とも依存症でない家庭に比べて、両親の一方が依存症の家庭では、子供が依存症になる確率は4倍。両親とも依存症だと子供が依存症になる確率は8倍から9倍になります。これは古くから知られた事実です。しかし安心して下さい。飲まなければ打たなければ依存症にならないのですから、予防はできます。親の依存症は隠さずに教えて予防しましょう。3つ目に「脳の病気(主として報酬回路の)」です。5pを見て下さい。気分の波があります。高揚感のあるハイな波。普通の気分の波。落ち込み気分の波。アルコールや薬物を使うとすごい高揚感を得られます。興奮は400%増し位になります。お酒を飲める飲めないには体質の問題があり、早く高揚感を感じる人は早くはまるようです。お酒は依存症になるまでには5年か10年かかります。薬物はもうちょっと早いですね。しかし慣れてくると本人は最高の気分を求めているのに効きが悪くなります。だんだん気分の波が落ちてきます。そして後期になると寮を増やしても数を増やしてもだめ。頑張っても普通のレベルに届く程度。普通になるために酒や薬が必要になってしまう。かつて味わった高揚感を味わいたくても味わえなくなってしまう。こういうのを感じているのは脳です。4pの「はまっていく脳」をご覧ください。脳がはまっていくのです。

大事なことは、いずれは止めなきゃならなくなります。止めて普通に戻るまでは早い人でも半年、長い人は2年か3年かかるのです。その間、気分が不安定でもとに戻ってしまいやすい。または別の依存症に横滑りしやすい。お酒を止めたら処方薬に依存する、処方された薬だから安全だろうと思う人が多いですが、とんでもないです。だから止めて当分の間は、集団生活で依存対象から守られた環境に身を置くことが必要なのです。

依存症の原因3つを述べました。この中に親の子育てが入っていますか?ありませんね。じゃ、これから依存症の原因は親じゃないと自信を持って下さい。

依存症の原因ではないけれど「関連性のある問題としてかんがえられていること」が3つあります。まず生まれ育った家族での体験。6pに子供が健康に成長するために必要な事が書いてあります。まず「頻繁に接触してもらえる」こと。「ミルクや衣服、住居や医療を与えられる」こと。泣いてもほったらかしにされると赤ちゃんはどうなりますか?泣いても誰も世話してくれない。1時間くらいは泣き続けますが、泣き止んでしまいます。次に30分くらいで泣きやみます。だんだん泣かなくなる。そういうことが重なると、赤ちゃんは「自分は生まれてこないほうがよかった」と思うそうです。やがてそのような考えをもつ大人になります。「無条件に愛される」こと。10代の子供は面倒ですね、勉強しなさいというとうるさがります。やっちゃダメということをしたがります。ダメの中には酒や薬もあります。そんなとき「お前のやったことは間違ってるけど、お前のことは愛してるよ」と言う。これが無条件の愛ですね。「承認される」も大事です。「男の子じゃなかったのでがっかりした」なんて口が裂けても言ってはいけないことですね。「家族に安全性がある」こと。家族は一緒にご飯を食べ、お風呂に入り、寝ますね。こういうことが安全にできるのが家族です。お風呂に侵入してくる父、寝床に忍び込んでくる兄、こういう家では安全性がありませんね。

「関連性のある問題として考えられていること」の2と3は「トラウマ」「癒されていない喪失感」です。例えば飼い猫が死んでしまったとします。7p「喪失の出来事に対する誤った対応」にあるように「泣いてはいけない、泣くなら一人で泣け、強くなければダメ、代わりのもので埋めなさい」などと対応してはいけません。一番言っちゃいけないのは「もっと大変な人がいることを考えなさい」でしょう。もう何も言えなくなりますよね。辛い事って言葉で話すと楽になります。話さないと癒されません。抑圧されてしまいます。辛い体験は話さないと抑圧されて心の中にたまります。心の広い人ってどんな人ですか?余計なものを詰め込んでいない人です。心の中に余裕があるから、人の話がきけるのです。

辛い体験を抑圧してためてしまう、すると心の痛みになります。体の痛みと心の痛み。心の痛みの方が辛いですね。心の痛みが強すぎると体の痛みに変える事があります。リストカットや固い壁を殴るとかですね。それで少し耐えやすく感じるのです。そして心の痛み止めを使います。即効性のあるのは酒や薬物です。ギャンブルや買い物にのめり込む人もいます。あるいは激しい恋愛にのめり込む。さらに自殺ということもあります。

日本人の死因の一位は癌です。二位は脳の病気。三位は心臓病です。では10代の死因の一位は何ですか?自殺です。20代30代も死因の一位は自殺なのです。なんで若者の死因の一位が自殺なんでしょうね?

さて依存症の原因3つは押さえました。医学が治せるものはどれでしょう?「遺伝要素」があると分かってしまった人、これは治しようがないですが、次の世代に予防することはできます。私の家系は依存症家系です。兄は47才でアルコールで死んでいます。私の同僚たちも若い頃一緒に働いていた大酒飲み達は、みんな死んでいます。私がもしこの業界に入っていなかったらどうでしょう。きっと50代で死んでいたと思いますね。依存症になった理由に遺伝があると少し「免責性」はあります、俺の責任だけじゃないぞと思えるのです。「脳の病気」ですが、このメカニズムを持ってしまった人は、今の医学では治せません。一度止めてしばらくしたら飲めるようになりますか?なりません。一口飲んだらまたもとに戻ります。普通に飲む事はできなくなっています。これを「不可逆性」といいます。依存症になったら一生依存症なのです。薬物でも同じです。何年やめたらスリップしないという体質にはなれません。何度でもスリップできるのです。あるダルクの施設長さんは、3回も刑務所に入り10年くらいそこで過ごしました。医学が依存症にできることは殆どありません。体を少し治せるくらい。依存症は自分でやめるしかないです。どうやって止めるか、どうやって自分の人生を取り戻すかってことは、医療の範疇ではありません。

「トラウマ」の関連ですが、8p「子供のパワーを奪うもの」。まず「暴力、暴言、遺棄」ですね。「情緒の抑圧、過保護過干渉」。過干渉がなぜよくないかというと、自分の力でなんとかする体験がもてないからです。虐待と同じことで子供自身の力を奪うことになるのです。「狭小な価値観」こういう職業につかなければダメよと言う圧力。「よその子と常に比較する」「問題だけを指摘する」。私の見る限りですが、薬物は強烈なパワーをつけてくれます。暴力暴言で力を奪われた人は、即座に力をくれるものにのめり込みますね。

一方パチンコ、スロットにのめりむ人は、朝の9時台から店の前に並びますね。すごい音響の中、冷房のガンガンきいた空間に朝10時から夜11時までいたりする。私なら仮に20万稼げるとしても9時から11時までそこに居続けられません。そこに居続けられる人って、引きこもりですね。それが彼の居場所なのです。どういうふうにして居場所を奪われたかによって、どんなものに依存するか、少しわかってきました。

「依存症の初期・中期・後期」について。10p。依存症になると価値観が変わりますね。依存対象が第一、仕事もお金も家族もみんな二の次三の次になります。常に頭の中は依存対象で一杯です。家族はどうでしょうか。(ここで即席のロールプレイ)お酒のボトルを持つお父さんの腕を、妻が支えています。するとお父さんは仕事はできるし飲めるし非常に楽ですが妻には重い重荷です。そこで長男が支える。次男も加わる。ますますお父さんは飲めるし仕事できるし楽ちんですね。しかし妻が役を降ります。長男も降り、次男も降ります。支えを失って初めて父は重いものを持っていたことに気付きます。お酒を手放すかもしれません。

では、支えていた子供たちはどうなりますか?人を支えるのが特技になっている彼らです。大人になっても献身的に人を支える人になります。身に着いた特技ですから。困った人がいたら支えが欲しい人がいたら、寄っていきます。パートナーとして選んでいきます。AC問題を提唱して有名なクラウディア・ブラックの著書のタイトルは「私は親のようにならない」です。あのようになりたくないと思いながら育ち、気が付いたら親のような生き方をしている子供たち。こうして依存症が再生産されます。

妻は離れることができる。親は離れる事が出来ないと思いがちですが、離れられる人もいます。では子供は?子供は子供として援助を受けられるのはいつでしょう。トラブルを起こせば学校や警察などから援助を引き出すことはできます。でもいい子供や優等生でいる人はずっと後になってから、大人になって問題を起こさなければ、援助を受けることが出来ないのです。依存症は本人だけではない、家族も援助をうけなければまずいのです。

「回復の段階」13pを見てください。4段階あります。第一段階「外的条件による」は逮捕されるとか入院するとかです。自分のためにやめる気はない。第二段階「内的条件による」は自分のために止めたいと思う気持ちが出てきます。第三段階「生きるために依存を必要としない」生きていくために酒やギャンブルはいらないと思う。第四段階「回復を維持、発展させる」になると、自分の体験を次の依存症者に伝えていく活動を始めます。自助グループの12ステップの実践することですね。

家族の回復の段階もそっくりです。最初は「あの人のために」家族会に来ます。次第に「私のため」来るようになります。内的条件で自分も回復していきたいと思うのですね。そのうちに「あの人が飲んでいようと、釈放されていなくても、私は私で幸福になっていい」と思えるようになります。家族の回復と本人の回復は並行しているのですね。

 

質疑応答

Q自分のために止めると気付く必要があると言われました。どういう時に気付くのでしょう。

A家族は家族としてやってあげられることはあります。バンドエイドやサロンパスなら家族でも貼ってあげられます。しかし依存症は手術を必要とするレベルの深い病ですから、家族はそこまではできない。治療者になろうとはしないほうがいいですね。まかせて待つほうが良いと思います。

 

依存症者は専門家の言うこともなかなか聞きません。まして家族の言うことなど聞き入れません。本人の気付きについて家族のやれることはまずありません。依存症になるとまず価値観が変わります。人とのつながりを失います。最終的に体を壊します。ギャンブルなどはなかなか体がこわれないので治療につながりにくい依存症です。時間がかかりますので、家族は戻ってくるまで元気でいる必要があります。相手は病人であることを忘れないでほしいです。脅かしダメ、泣き落としダメ、冷たくあしらうのもダメ。暖かくして見守ることがいい。少し前の言い方ですが「タフ・ラブ」といいます。厳しい愛情です。依存症の病は家族の方が大変です。ある意味ご家族の方が病気が重いです。でもそれは愛情があるからです。責めるつもりはありません。病気は愛情を利用して太ります。悪質な病気です。こういうところに繋がって病気だとわかっただけでも、進歩です。

「自助グループはなぜ効果的か」と言う資料が17pにあります。自助グループでは喪失に伴う嘆きにたいして余計な事を言う人がいません。何度同じ話をしてもいい。話しながら自分で気づいて行く事が効果的なのです。偉い人が教えても役に立ちません。だからダルクだけで回復していく人が非常に多いのです。ぜひご家族も回復を続けてほしいと思います。

文責:伊藤


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