沖縄県　K様【ギャンブル依存症】｜相模原ダルクの実例紹介

沖縄ののどかな土地で10人兄弟の末っ子として育ち、18歳の頃は寿司屋やホテルなど複数のアルバイトを掛け持ちして過ごしていました。
ある日、先輩からパチンコの代打ちを頼まれ、苦手意識があったものの、当たりの刺激とお金が増える感覚に惹かれていきました。
次第に仕事よりもギャンブルを優先するようになり、サラ金からの借金は気づけば約300万円に膨らんでいました。
督促状を無視し、友人や職場に嘘をついてお金を借り、返せないまま人間関係が壊れていきます。
やがて実家の貯金箱や家財にも手を出すようになってしまいました。
仕事は続けていたものの、同僚の部屋でお金を盗もうとして発覚し、後日警察に逮捕されました。
不法侵入と窃盗未遂で約40日間留置所に入り、その間に姉が面会に訪れ、依存症回復施設「ダルク」を勧めてくれました。
裁判では執行猶予判決を受け、翌日には相模原ダルクへ入所することになりました。

相模原ダルクでは、エイサーやスポーツなど体を動かすプログラムがありました。
エイサーは馴染みがあり、スポーツは集中しやすく、ギャンブルの欲求を抑えるのに役立ちました。
また、畑作業では土の香りに触れながら、ゆったりと過ごす時間を持つことができました。
借金の不安で頭がいっぱいの生活から離れ、体を動かすことで自分の行動を振り返るゆとりが生まれました。
習慣的な依存から解放され、安定した生活のありがたさを実感できるようになりました。
最初は「仲間なんて」と思っていましたが、声をかけてもらい、共に生活する中で自然と仲間意識が芽生えていきました。

スタッフが仲間に声をかけたり、体調を気にかけたりする姿は、とても頼もしく感じました。
朝の準備や日常の作業の合間にも、ひとりひとりに目を配り、困っていないか気にかけてくれる姿を見ると、「この人たちに支えられている」と自然に思えました。
自分も孤立しないように、いつもそばで見守ってくれていたことを覚えています。
そばにいてくれる存在があることは、心の支えになり、安心感を与えてくれました。
また、施設での生活では悩みや不安を抱える日も多くありましたが、正直な気持ちを隠さずに相談できる環境が整っていました。
どんな話でも耳を傾け、受け止めてくれるだけでなく、具体的なアドバイスや助言ももらえることで、心が軽くなるのを感じました。
自分の思いを素直に話せることで、少しずつ気持ちの整理ができ、前向きな気持ちを持てるようになりました。

僕なりにですが、回復が進んできたと感じています。
以前は欲求が湧いて苦しむこともありましたが、今は欲求に振り回されることなく、依存対象を再び使用することはありません。
再使用せずに過ごす日々の積み重ねが実績となり、今では前向きに考え、生活できるようになったと思います。
沖縄にいる家族にも会いに行けるようになり、「今日一日」再使用せずに乗り越えることを学びました。
この生活が送れるのも、ダルクのプログラムや仲間の支えがあってこそだと感じています。

今まで、自分一人の力でギャンブルをやめられると思い、人生の再出発に向けて何度も挑戦してきました。
しかし、やはり自分だけの力では止めることはできませんでした。
私の経験から言えることは、苦しい時ほど当事者の輪の中に身を置くことが大切だということです。
過去を振り返ると、「悩みを一人で抱える必要はなかったんだな」としみじみ感じます。
もし今、依存に苦しんでいる方がいるなら、一人で抱え込まずに、私たちと一緒に新しい方法で問題に向き合ってみませんか？小さな一歩を積み重ねることで、少しずつでも人生を取り戻すことができます。
あなたが一歩踏み出す勇気を持てるよう、仲間や支えの存在がきっと力になってくれます。