<2021年6月家族会報告>
6月19日(土)1時半~5時 25名参加(19家族) 初参加3名(3家族)
講師:佐々木 広氏(山梨ダルク代表)
質疑応答
Q1 久ぶりに佐々木さんのお話を聞きました。うちの息子は山梨ダルクで回復しました。本当に大変で(涙)、当時は佐々木さんが私たちの町まで来てくださって話を聞いてくださいました。私たちどうしていいかわからなくて、何度も大スリップをして、富士五湖から山梨に向かう途中で「大丈夫ですよ、ぜったい僕が回復させますよって」おっしゃって(涙)。いろんなことが重なって回復してきたんだと思います。本当に久しぶりにお話を聞いて、最後に言われた「家族は自分を変えていかないと。自分の見方を変える、自分の考え方を変えることだ」と。「聞くこと」も本当に大事だなと、改めて感じました。子供が落ち着いてしまうと、もう終わりのような、それがこのまま続いていくような、勘違いをしてしまいがちで。そうではない、親も自分自身のプログラムをやっていかないと、変わらないといけないんだと。それは子供のためではなく自分のためなんだと、改めて思いました。ヒロシ節を何回聞いてもそうだなあと思います。今日は本当に来てよかったと思いました。
A こちらこそありがとうございます。子供が卒業してからも、今も家族会に足を運んでいる姿を見ると、感動します。子供が少しでも良くなったら、またはダルクに入れたら、もう足を運ばない人もいます。でも終わりじゃないんです。ダルクに入れるまで足を運ぶ。入ってからも足を運ぶ。卒業してからも足を運ぶ。Fさん鑑だなと思います。僕も学ばなきゃなと思います。また安心しました。だから子供は今も良くやっているんだなと。
Q 父です。ちょっと(涙)。妻が言ったように、本当に苦しくて、どうしようもない時に、来て下さって(涙)。本当に生きていてよかったと。それを忘れないようにしたいと思って、家族会に来て。ここと他にも3か所に行かしてもらっておりますけど、いろいろなネットワークができて。本当にありがたいと言うか。(涙)色々な原因があったと思います。夫婦の間にもいろいろ、彼自身にもいろいろあったと思います。でも家族を成長させてくれたのも彼だったと思います。佐々木さんのお話の最後に「全員に感謝してます」と言われたのが、心に響いて。彼自身が薬物依存症になったことが、ダメなんじゃなくて、おかげで僕たちすごく成長させてもらったんだなと、改めて思いました。出来る限り支援を続けていきたいと思います。今後もよろしくお願いいたします。
A 僕もありがとうございますと言いたいです。なぜなら我々山梨ダルクの提案を、共同作業ですから、提案を忠実に一緒にやってくれたおかげだと思います。息子さんの回復は、家族と、本人と、ダルクとみんなの協力体制ですから。Fさんに言いたいのは我々の提案を聞き入れてくれて、共同作業してくれて、ありがとうございますと言いたいですね。だからお父さん、泣いていいですよ。(笑)
Q2 6年前にこういう施設につながりまして、処方薬依存から始まりました。施設を何回か変えまして、お酒とか様々なアディクションで悪化した状態になっています。人間関係が不得手で、何かあっても言葉で表現しないで、自分の身に思い込んでしまうんですね。言葉で言えなくて心を開放できないことが、悪化している原因なんですけど、もどかしいなと思います。6年間です。私もそろそろ年齢が年齢ですし、本人も31で。わかってほしい理解してほしいと言えなかったと、全くその通りなんです。そこを本人が気づいてもらえば良い循環にいくんじゃないかなって。今は悪循環です。今は別の施設にいます。
A今も施設にいるんですか?依存症以外の病気をもってらっしゃるの?障害とか? いちがいには言えませんね、お会いして様々なお話を聞いて分析しない限り、的を得た話は出来ないと思いますけど。何か方法はあるのではないかと思いますが。でも繋がり続けていればどこかで気が付くと思います。時間かかる人いますって。ご家族はすぐに早く治ってもらいたいんだろうけど、個人差ありますから、頑固な人もいますから。
Qどの施設も1年か2年の間に。長く居る場所ではないと言われて。もう6年です。
Aうちにも1年半くらいで自立する人もいるけど、5年6年かかる人もいます。全部同じにはいかないです。
Q3 今山梨に息子が入寮しています。2回目の入寮です。今就労をはじめまして次のステップに。最初は私が息子をなんとかすると、共依存で。何年かしてもうどうにもならないと。手を出さないで見守ると決心してから、ようやく彼は社会復帰一歩手前まで来ました。いずれは社会復帰して自分の足で歩いてほしいと思っています。心の準備をしているところで、いろいろ葛藤が出てきてしまって、スタッフの方と相談していますが、これからのことをどうしたらよいか、お聞きしたいと思います。
Aそれは簡単です。今までのことを続けること。今まで成功してきたんでしょ。
Q何度も転んで、戻っては立ち直りました。
Aイネイブリングをしてきたんですね。しなくていい支えをしてきたから、子供が治療に乗らなかったじゃないですか、失敗はお母さんのイネイブリングじゃないですか、はっきり言って。それに気づいて止めたじゃないですか。やめた瞬間から成功したじゃないですか。成功の途中には転んだり倒れたり色々ありましたが、今日までは成功したでしょ。それを認めて下さい。その成功を続ければいいことです、それが一つ。もう一つはお母さんには仲間がいます。成功体験も失敗体験もある仲間がいるんだから、仲間と協力して経験を分けてもらって、それを当てはめていけばいいじゃないですか。いいですか、自分の考えでやるとまた失敗します。家族会の仲間、ダルクの仲間、皆さんの経験をわけてもらって、それを忠実に実行すればいいのです。そこを妨げるのは愛であったり、情けであったり、心配だったり不安だったり、あなたの中にある問題だけですから。そこに気をつけながら今まで成功したことを続ければいいのです。だって成功してきたんだから。もしお母さんがイネイブリングをやめなかったら、今頃滅茶苦茶ですよ。しかしあのイネイブリングを止められない家族がどれだけいるか。警察に通報するのはわが子を突き出すようなものですよね。でもそれでよかったと思います。
Q4 当事者は私の弟ですが、精神科病院で3か月です。元々の精神疾患、ADHDなどもありまして、病院プログラムにも入りこめない状況です。病院のワーカーさんからは、入院ではこれ以上良くはならないと、退院をと言われていますが、ダルクにだけは絶対いやだと言います。ダルク以外の施設もワーカーさんが探してくれていますが、本人がイエスと言わなくて。どうしたら施設につなげられるかと。退院後は絶対に家には入れない覚悟で、両親のイネイブリングが心配で、今日一緒に来ています。
Aどこの家族も、同じ悩みを経験をされていると思います。ご家族同士で作戦会議をやってみてください。施設の協力も必要ですが、相模原ダルクは全面協力してくれるでしょうから。家族の経験と施設の経験を合わせて作戦を考えてはどうですか。ただし粘り強く。一回ではうまくいかないです。時間かかります。今までも長期戦でしょ。ご本人の問題に家族ごと巻き込まれてきたでしょ。
Q今回の入院で私が介入しまして。それまで両親でイネイブリングだったので。
Aだとしたら、長期戦で粘り強くやって下さい。皆さん協力してくれますよ。
文責:伊藤