<12月家族会の報告>

29年12月16日 午後1時半~5時  13名(11家族)参加。面談5名、ミーティング10名。

代表挨拶:11月に初めて卒業式を行い、クリーンにするだけで終わらない、ダルクの意味を改めて考えました。なぜこのプログラムが必要なのか、本人がつかんでほしいと思う。そのためにポールさんのセミナーや先行く仲間のモデルが必要なのです。2月にNA相模原グループがオープンスピーカーズ・ミーテイングを行います。そこに4か所のダルク代表が来て話してくれます。回復するとこのように有用な社会の一員となれるのだということを知ってもらいたいです。ご家族だけでなく教育や福祉や医療関係者の皆さんもぜひおいで下さい。今年は相模原周辺で大きな事件が起こりましたが、ダルクでは無事に過ごせました。

 

講演:プログラムディレクターポールさん。「家族のかかわりかた」

毎月ここで入寮者相手に面談していますが、一番大事なことは「病気だということ」を教えることです。ご家族には「常識を捨てて下さい」と申し上げます。

AAのビッグブックには「まず手を放しなさい最後まで。」「家族が巻き込まれる病気ですから何の役にもたちません」と書いてあります。日本の常識は世界の非常識です。依存症に関しては米国で80年前から「12ステップ」という取り組みが始まって、治療の道が開かれました。日本は全然遅れています。

家族の三本柱は、1)病気について正しく学び理解すること。2)適切な対応を学び実践すること。3)家族自身の心身の健康。大事なことは本人と病気を切り離して考えられるようになることです。治療の大切さを認識すること。回復を信じてあげることです。

「脳の病気+感情の病気=依存症」です。心の病気ではない。脳という体の病気です。否認の病気であり、進行性の病気です。これは医者にも薬にも治すことはできない。必要なのは施設のプログラムで行われる、ミーティング、カウンセリング、セミナー(勉強)です。

ミーティングでは自分の過去を話します。辛い事悲しい事恥ずかしいことも、嫌なことも全部思い出す。同じように苦しんでいる人たちの中でこそ作業が続けられるのです。仲間の姿をみて色々な事を学ぶのです。ご家族にも自助グループへの出席をお勧めします。

(家族からいくつか質問があり、ポールさんからていねいな助言があった。)       文責:伊藤