<家族会報告 10月21日(土)>
講師 精神保健福祉士 Sさん
本日の参加者: 18名(14家族)、 (初回参加者1名)
依存症は、意志が弱いからでも性格の問題でもありません。コントロール障害を症状とする病気です。病気ですから、早期に発見し、治療を受けることが必要です。
しかし、本人には否認があり、治療が遅れてしまいます。周囲も意志の問題であると誤解して偏見を持って本人を見てしまいます。このことが、治療のうまくいかない理由です。
人は、人の中にあって、受け入れられていると感じて初めて安心感、安全感を持てます。
人が癒されるもっとも望ましい在り方は、人の中にいて安心感・安全感を持てること、居場所があることです。
不運にも生育環境の中で、この安心感・安全感を親たちから得られなかった場合、酒や薬物、そのほかの依存対象物に酔うことでかりそめの安心感を得ようとします。そして依存症になります。
依存症の人にとって、アルコールや薬物、ギャンブルや異性との結びつきはとても強固なものです。ただし、その結びつきを断ち切れるものがあります。それが人と人との結びつきであると思います。
本人を思うように変えようとすると抵抗します。それは信頼関係を持てていないからです。「ダメ!」というと、なおさら悪い方向に遠ざかっていきます。
まずは、本人の存在を認めてあげることです。それはちやほやすることではありません。
本物の信頼関係を持てるようになると、酒や薬物などの依存物をやめるように言う必要はありません。本人は自らやめようと動くはずです。その頃合いを身に着けるために、家族は家族のグループや家族会につながってください。
人を信じられるようになると
人に癒されるようになります。
人に癒されるようになると
薬物に酔う必要はなくなります。
依存症は人間関係の問題です。
回復とは、信頼関係を築いていくことです。
- 幸福な家族を築いていくためには、
- 家族が孤立せず、元気で希望が持てること
- 本人をコントロールしようとしない事
- 本人を責めずに尊重すること
- 本人と信頼関係を築いていくこと
- 本人の回復を見守り祈ること。
世話人 広瀬