10月家族会の報告
参加者は11家族12名(初参加は2家族)。今回はポールさんの4回目のセミナーでした。はじめに、ポールさんは、ちょうど30年前の昨日が最後に久里浜病院を退院した日で、以来一滴の酒も薬物も口にしていないことや、米国で10年間過ごした中で、当時米国では50年近くの実績があった依存症の治療法を学ぶことが出来たこと、全世界では百万人単位で回復している人たちがいることを紹介されました。そして、今日の本題の「家族の12ステップ」として、ステップ1、2、3、「平安の祈り」の説明に入りました。そこでポールさんは私たちに分り易い話し方をしてくれました。「ハイヤーパワー=神」を私たちはどう理解すれば良いのか。単純に言えば、キリスト教の「神=キリスト」のように受け止められ、私たち日本人には受け入れにくい。ポールさんは、「ハイヤーパワーとは、ハイヤーとタクシーを思い浮かべれば良い。ハイヤーはタクシーより料金も高く、黒塗り車両で接客も運転技術も優れているが、タクシーより一段か二段上の水準ということ。それは、自分より大きい力、家族会や自助グループの仲間たちであり、回復の道を先に歩んでいるダルクのリーダーたちのことです。孤立していないで、ファミリーグループに入ってステップを一段一段上っていくことです。」と、これまでのわだかまりが解けて行く説明をしてくれました。更に、「病気を支える行動=イネイブリング」とは、家族が依存症本人のことで頭が一杯でも、依存症本人は薬のことで頭が一杯なこと。最後に、家族として本人への愛は大切だが、「脱・愛着」はもっと大切なことであり、スタートは病気を理解することだと指摘してくれました。(世話人:広瀬)